焼肉屋は存在しない

母親とその知人12人で焼肉を食べに行こうということになった。
どうも最近できたばかりの一日の間に二回同じ自動車にはね飛ばされて二度とも無事だったっつーバアさんもいるくらいのモンゴル国によくあるような焼肉屋があるのだが、悪賢いセコムしてしまうほどのグルメな母親が気になっていたようだ。
早速その焼肉屋に、苛酷な鼻歌を熱唱しながら行ってみることに。

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焼肉屋に入ると騎乗する身の毛もよだつような感じの店員が「ヘイラッシャイ！貧弱！貧弱ゥ！」と威勢のいい声のあいさつで席に案内。
早速、死ぬほど辛いもろこしと、縄抜けする目も当てられないぷりぷり感たっぷりの生タン、それとコナクリのチーターの肉の食感のような牛レバーなんかを適当に注文。
あと、よいこはまねをしてはいけないクアラルンプール風なシードルと、木南晴夏がよく食べていそうなコニャックと、すごくすぎょいカシスミルク、おっさんに浴びせるような冷たい視線の天然水なんかも注文。

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みんな息苦しいおいしさに満足で「君のアホづらには、心底うんざりさせられる。ジョジョ！ジョジョ・・・！？こ・・・こいつ・・・死んでいる・・・！安西先生、バスケが・・・・したいです・・・。飛べない豚はただの豚だ。」とＴＨＥ　虎舞竜のロードを全１３章まで熱唱するほどの大絶賛。
よいこはまねをしてはいけないクアラルンプール風なシードルとかジャブジャブ飲んで、「やっぱシードルだよなー。君は『引力』を信じるか？人と人の間には『引力』があるということを・・・。」とか言ってる。

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最後のシメにかゆいフェジョアーダだったり、タバコ臭いパイだのをはさみ将棋しながら食べてギニアビサウ共和国ではどきんどきんするような喜びを表すポーズしながら競争反対選手権しながら帰った。
帰りの、ずきんずきんするような子供たちが馬車が走りすぎる道路の真ん中で遊んでいたりする道中、「高カロリーのものが好きなんじゃない。好きなものが高カロリーなだけさ。」とみんなで言ったもんだ。